21世紀の今バイアグラを知らない男はいないだろう。若い女性でも、使われた経験はなくても名前くらいは知っている有名な薬である。バイアグラに続いて、シアリス、レビトラと開発された勃起不全治療薬は男たちの希望の星になっている。
若い人にはわからないが「あぁ気持ちいぃ、とても硬いわ」とか「今日はどうしたの、すごく硬い」と言われるのは何歳になってもやはり嬉しい。喘ぎながら言われると男も気持ち良くなる。
世紀末に発売されたバイアグラ
バイアグラは、ミレニアムである二千年記末、1999年3月にファイザー社から発売されている。1999年といえば20世紀の終わりの年である。世紀末に勃起不全治療薬が現れたのには何か意味があるに違いない。
キリスト教は千年紀の終わりに不吉な出来事が起こるとしている。それをテーマにしたエンド・オブ・デイズという映画がある。アーノルド・シュワルツェネッガー主演の20世紀末のニューヨークを舞台にしたホラー映画である。
二千年紀末サタンは地上に現れる。年が変わる直前、不浄の時間に選ばれた女性と交わると神の世界は終わりサタンの王国が出現する。サタンは強大な力を持つが女性と交わるときに人間の男の身体を借りねばならない。
映画 「エンド・オブ・デイズ」に隠されたもの
主人公ジェリコは、刑事だったが強盗に妻と娘を殺され信仰を捨てた。彼はある日元神父に狙撃される証券マンとバチカンの騎士に襲われる娘を助ける。その娘こそサタンに選ばれた女だった。彼は二人を助けたことによって事件に巻き込まれていく。
サタンは彼が助けた証券マンに憑依して次々と強力な力を見せつける。バチカンはサタンの力に勝てないと悟り選ばれた女性クリスティーヌを殺そうとする。彼女は不浄の時のために教団の信者に育てられた。悪魔崇拝者も信仰のために罪のない女性を殺そうするバチカンもまた怖い(法王は反対する)
ジェリコは、彼女を守りサタンや蘇った元同僚、バチカンの騎士たちと戦う。サタンは妻と娘が殺される光景を見せ、従えば妻子を蘇らせると誘惑するが、かれは苦しみながらも従わない。最後に彼女と教会逃げ込むがサタンの力は凄まじくジェリコは身体を乗っ取られてしまう。彼は彼女を犯そうとするが寸前で正気に返り世界を守るため彫像の持つ剣の上に身を投げた。
サタンは再び地下に封印され、ジェリコは妻と娘に導かれて天国へ召される。キリスト教の不気味な側面やシュワルツネッガーらしいアクションが盛り込まれた娯楽映画である。この映画がバイアグラとどう関係するのだろう。
サタンの弱み 勃起不全のリスク
サタンの弱みは、女と交わるとき人間の男の身体を借りねばならないことだ。そのうえ交わるチャンスは一千年に一度である。あなたがサタンの立場だったらどうだろう、セックスに凄いプレッシャーを感じないだろうか。失敗はできない、勃たなかったどうしようと不安になるはずだ。飛田新地で短い時間で勃起できるように鍛えている猛者は別だが。
サタンも同じである。若い男の身体に乗り移れれば良いが、老人や勃起不全の男に移ったらどうしよう。なにせ機会は千年に一度で時間は短い。サタンは考えるだろう、リスクは出来るだけ減らさないといけないと。サタンは、ファイザーの研究者にバイアグラの化学式を囁いた。悪魔の囁きである。バイアグラが世紀末に発売されたのは勃起不全の人間をできるだけ減らすためだった。
化学式と珍宝が繋がる科学者の頭
バイアグラはシルディナフィルクエン酸、シアリスは塩酸バルデナフィル水和物、レビトラはタケフィルという化合物である。こんな難しい化合物と、最近沈んだ香港の水上レストランの名前に似た男の器官(以下ペニス)が繋がる研究者者の頭の構造はどうなっているのか。分別さかりの学者や若い女性研究員が真面目にペニスを固くする研究している。彼らは化学式で勃起したり濡れたりするのかもしれない。
化合物を見つけたら効果を試す実験が必要になる。研究員が女性の場合、薬が聞いているのか彼女の肉体の効果であるのか見極めが難しい。客観的なデータがいる。そのために何千本ものペニスが集められ膨大な量の精液が飛ばされた。毎日毎日、多くの男、それも初老の男が集められ下半身を露出する。スタッフは薬を与えながら視覚や触覚で刺激を与えて反応を見る。
刺激はどのようなものだったのか、白衣の女性スタッフがエロチックなポーズを取る、それともポルノ女優が呼ばれたのか。ゲイのためにはポルノ男優が来たかもしれない。実験室には使い込まれた大小のペニスが林立し射精の呻きと精液の臭いが漂う。
エンド・オブ・デイズの悪魔崇拝者の地下集会より過激ではないか。日本人と白人はペニスのサイズが全く違うから効果も違う、日本でも治験が行われたはずだ。桜木ルイやあいだももが実験室に呼ばれたかもしれない。参加したかったが、まだ若かったので駄目だっただろう。
風俗でのリスクを下げるバイアグラ
服用する量によって異なるが、バイアグラは3時間から5時間、シアリスは20時間から36時間、レビトラは4時間から8時間の間、効果が持続する。バイアグラは行為の1時間前、シアリスは3時間前、レビトラは15分前の服用で効果がある。
ただ、酒や食事が影響するので良く勉強しなくてはいけない。個人的な感想だが、バイアグラは酒の影響が強いようだ。シアリスは良く効くが、行為が終わった後も効果が続き、あそこがなんだかムズムズし続ける。レビトラは直前に飲んでも効くから使いやすい。日本はジェネリックのみの販売となったのが残念だ。
デリヘルのお嬢たちの話であるが、40代の男性でも使っているそうだ。デリヘルはお金を使って限られた時間にしなくてはいけない。リスクを避けなければいけない。エンド・オブ・デイスの世界と同じである。薬はそれを大いに助けてくる救世主だ。
家庭においても同様だ。政府は少子化対策のために家庭に無償配布すべきだ。妻が毎夜帰ったきた夫のビールに薬を入れる。なんと悪魔的な光景だろう。